(背景) |
中3のある日。別のクラスの女子が学校をしばらく休んでいた。理由は、はっきりしてないらしい。その子は中1・中2と同じクラスだった。 |
昼・・・・・
なんか、A組で女子全員と、
学年主任が話してたな~。
みんな、葬式みたいに深刻な顔してたような感じだった。
そんなことはさておき、今日も挨拶運動してきた。
どうやら、
教員が挨拶した後は意識していて後ろから声かけても、
ちゃんと返事してくれるようだ。
今朝は池ちゃん先生が挨拶した後だったから、
ちゃんと返事してくれた。
最近まみの姿みね~な~。
元気してんのかよ。
これ読んでたら、空白でいいからコメントちょうだい。
今日はそれだけ。
(回顧録) |
俺はこの学校に来て、恩師に出逢って、かけがえのない友と出逢って、本当に感謝していた。俺に敵意を示さず、普通に絡んでくれる奴らは、全員大事な仲間だった。まみはその中の一人だった。まみはそれから学校に来ることはなかった。俺は心配とか、そういうのよりも、大事な仲間の一人が学校に来てないことが嫌だった。「自分が嫌だ」という気持ちが大きかった。まみが来なくなって1年が過ぎた。俺はまみの担任に頼んで住所を教えてもらい、たまに手紙を出した。手紙の内容は、「今やってるドラマおもしろくね?」とか「最近ギター頑張ってるんだよ」とか、どうでもいい内容だったと思う。まみからの返事はなかったけど、いつか返事くれたらいいなぁくらいに思ってた。今となっては、どのくらい手紙を出したのかも覚えていない。 俺が出した手紙に何の効果があったかなんて、今でも分からない。俺がやっていたことは偽善的な行為で、自己満足に近かった自覚もある。でも今思うのは、「偽善だろうがわがままだろうが、人の為を思うてやることは、ダメなことなんかじゃない」ということだ。 |