(本記事において体罰に関わる表現が出てきますが、体罰を肯定・推奨するものではございません。体罰は暴力行為のみならず人権を著しく侵害するものです。体罰を行う者は、同じく人権を侵害され、命を失ってもいいものと覚悟しなさい。)
誰しも受験というのは不安になるものです。
また、「塾」というよくわからないところに
「本当に行って価値があるのか?!」
と不安に思っている人もいると思います。
ちゅうわけで今回は元塾講師が「受験と塾」について教えます!
受験生は必読!
1.受験のシステム
2.塾は何するの?何したらいいの?
2-1. 塾の高校入試対策
2-2. 塾の面談
3.高校の選び方
4.県模試について
1. 受験のシステム
匿名希望 |
質問! もう3年で受験とか色々考えたらやっぱり塾とかって行っとった方がいいかな? ねらってる学校は塾行ってなくても行けたって人もいるんだけど。 |
A.誰しも塾に行く必要はありません!
受験のシステムは大きく「内申点」と「試験点」に分かれます。
「内申点」は通知表の評価を総合したもの。
「試験点」は本番でいくら取れたかの点数。
この2つの点数が高ければ、どこへでも行けるという話です。
学校選びはこの「内申点の予想」と「試験点の予想」、
それから各学校の平年の倍率から考えることができます。
「内申点の予想」とは、
1年生の1学期から今現在までの
通知表の5段階評価を単純に合計したものになります。
本番では、「生徒会に属したから」とかが、
評価点として作用するかもしれませんが、
こればっかりは各学校で基準が違いますので、
知ることはできません。
なので、数字として分かりやすい通知表の合計点が
「内申点の予想」として見ることができます。
「試験点の予想」は、
後述する「県模試」を受けることによって知ることができます。
塾の先生は、
この「内申点の予想」と「試験点の予想」を合計して、
各学校の平年の倍率を考慮することにより、
行けるかどうかをすすめることができます。
「この教科を頑張れ」とか言われたら、
「とりあえずこの教科なんとかせんと
希望に届かんぞ」
と言われている場合が多いですね。
また、受験に関する言葉はあらかじめ覚えておきましょうね。
【学校】
公立(こうりつ):国または県が建てた学校。
私立(しりつ):個人が経営する学校。
【試験内容】
一般(いっぱん):共通の試験を受けること。
推薦(すいせん):学校から推薦をもらえれば、
特別な試験を受けることができるもの。
【入試の受け方】
専願(せんがん):いわゆる第一希望。
併願(へいがん):いわゆる第二希望(専願が落ちた時用)。
2. 塾は何するの?何したらいいの?
では、ここで塾ではどういうことが行われていて、
どういう気持ちで塾に行けばいいのか、
理解しておきましょう。
2-1. 塾の高校入試対策
一般的な塾における中学3年生の授業内容を紹介してみます。
授業内容は個人によって組み変えることが多いので、
ありふれた中3生の一例として見てください。
(目標):塾としての目標。
(内容):生徒に何をさせるか。
【公立・一般】
1学期
(目標)通知表の数字を1つでも上げる。
(内容)1学期の内容を予習or復習。
夏休み
(目標)基礎学力を完全に強化させる。
(内容)2年生までの全内容を徹底的に復習。
2学期~期末テストまで~
(目標)通知表の数字を維持させる。
(内容)2学期の内容を予習or復習。
2学期~期末テスト後~
(目標)試験問題に慣れさせる。
(内容)試験問題に類似した参考書(難)を解かせる。
[試験日:3月11日および3月12日]
【私立・専願】
1学期
(目標)分からないところを0にする。
(内容)1学期の内容を予習or復習。
夏休み
(目標)基礎学力を完全に強化させる。
(内容)2年生までの全内容を徹底的に復習。
2学期~期末テストまで~
(目標)成績を維持させつつ、試験を見据える。
(内容)2学期の内容を予習or復習。
宿題は基礎学力強化or過去問。
2学期~期末テスト後~
(目標)試験問題に慣れさせる。
(内容)過去問を徹底的に解かせる。
[試験日:はやくて1月6日(各学校によって異なる)]
だいたいこんな感じですかね。
これを大きな柱として、個別のスケジュールを立てていきます。
賢い皆さんですから、
あとは自分が何をすればいいのかもうお分かりですね?
塾に通う皆さんは、
この目標に沿えるように頑張ることができれば、
かなり安心できることでしょう。
これは余談ですが、
「ヤクザ」などと
または「最後の駆け込み寺」と呼ばれた
元塾講師が受験生に求めてきたのは「意識」です。
『自分が何をしに塾へ来たのか』
自分の能力を自分でしっかり把握し、
上記に書いたような目標を、
自分で意識しながら塾に行くこと。
これが皆さんのなすべきことです。
授業を受けに来たはずが、
授業が始まっても教材が出ていない。
理由もなく、宿題をさぼってしまった。
または宿題をテキトーに済ましてしまった。
そんな意識の低い人達に
私は「帰れ」と追い出していました。
怒鳴り散らすのは日常茶飯事。
机も椅子も蹴るわ蹴るわ。
今のご時世じゃ考えれないですか?
でも私は本当にしていました。
一度話したかもしれませんが、
私が受け持ったほとんどの子は
学校から見捨てられた
いわゆる「落ちこぼれ」でした。
「中3になってもアルファベットしか書けない」
「中1の内容が全くわからない」
そんな子たちが、親に連れてこられるんですね。
で、友達の邪魔をしたり、
勉強するフリしてサボるわけですよ。
だから「ヤクザ」と呼ばれるくらい
本気で叱っていました。
本当にここで人生が終わってもいいと覚悟を決めて。
だってあなたの人生がかかっていますから。
人生がかかっているというのは、
別に高校は関係ありません。
嫌なことから逃げ続けた結果、
この学力社会でどんな悲惨なことになるのか、
私は知っていたからです。
今の勉強ができないという惨めな思いがかすむほど、
将来、努力をしてこなかったという惨めな思いが、
どれほど辛いものかを知っていたからです。
「塾に行かしてくれる」そんな優しい親の
思いや期待にそえなかったら、
惨めな思いが人生をゆがめてしまうでしょう。
そして、
塾の時間はあなたのご両親が汗水流して働いた対価です。
だから私は落ちこぼれの最後の砦として、
「どんなバカでもわかる」授業を
必死に考案して、提供しました。
代わりに、子どもたちには
授業時間の一切の妥協も許しませんでした。
全力(100%)で頑張るのが普通です。
しかし、そんな
「訴えるなら暴行罪でしっかり訴えな?」
なんていう「いかれた人」はどこの塾にもいないでしょう。
本気で叱ってくれる塾の先生なんて
今や本当に稀(まれ)ですね。
生徒ができなかったことは、
「こいつの限界か」なんていって
心の弱さも、サボりも、全部目をつぶって
知らん顔するのが、今の塾のご時世です。
だからせめて、自分で意識をしっかり持ちましょう。
今のあなたと未来のあなたを見据えて、
本気で叱ってくれる大人は、法律が排除しました。
だから、自分自身でしっかり戒めなさい。
私に怒られるつもりで。
2-2. 塾の面談
余談が長くなってしまいましたが、
次は塾の面談です。
だいたい夏前から面談の回数も多くなってきます。
面談では、
・「今の成績」を把握すること
・授業および宿題の様子(塾での態度)
・受験について
がだいたい話されます。
2者(塾長と親)か
3者(塾長と親と自分)かは
希望になると思いますが、
必ず3者面談をしましょう。
「成績」についての話では、
「客観的」に今の自分の成績を知ることができますので、
塾の先生が言うことをしっかり聞いておきましょう。
そして、塾での態度の話では
褒められて当たり前ですよ^^
そして、最後の受験についてです。
志望する学校および学部が決まっていれば、
話はスムーズに進んでいきます。
もし、決まっていなければ、
今のうちにどこに行きたいか真剣に考えておきましょう。
志望校は、夏休み前までに決めておかなければなりません。
なぜなら塾講は、現状の成績と志望校を見ながら
夏休みの授業計画を立てるからです。
夏休みが終わって、
「思うように学力が上がらず
不安で仕方ないから志望校を下げる」
はありですが、
夏休みが終わって「ここに行きたい」
と志望校を上げることは危険です。
「受験は夏休みが勝負」なんて言葉がありますが、
本当にそうだと思います。
私の体感では、6割方勝負がつきます。
だから、もし決まってない人は
「考えることがめんどくさい」
「将来のことなんてわかんない」
「どこに行きたいなんて知るか」
と逃げてばかりいないで、
本気で高校について調べて、
行きたいところを見つけなさい。
これは後述する高校の選び方で説明します。
また、塾に行ってない人は、
塾に通うことを検討して、
入塾の面談を受けることになると思います。
ただし、今年はコロナの騒動で、
各塾も倍率が比較的読みにくい年になっているでしょう。
受験に関するいろいろを教えてもらいたくて、
塾の面談に行ったはずが、的確なアドバイスがもらえずに
「今年はコロナでどうなるか。。。」
と不安だけをもらうことになるかもしれません。
塾の先生だってテキトーなことは言えないんです。
確かな未来が見えていないのは皆一緒ですから。
もっと信頼できる情報は自分で手に入れる必要があります。
信頼できる情報は「県模試」です。
この話もあともう少し後で行います。
3.高校の選び方
未だに志望校が決まらない人!
実は結構いるもんです。
だからって安心しないでください。
自分の大切な将来の話ですよ。
しっかり考えましょうね^^
まず、高校を選ぶときの考え方は
次の2通りが考えられます。
「○○高校へ行きたい!」というのと
「○○学科へ行きたい!」です。
「○○高校へ行きたい!」という人は
その高校のブランド(名前とか制服)に惹かれたり、
身近な人が通っているから、という理由になるでしょう。
そんな人は早々に志望校が決まってしまい、
あとは何学科にするかを決めていきます。
「○○学科へ行きたい!」という人は
「将来こんな職業に就きたい!」と考える人ですね。
その人は学科が決まっているので、
あとは自分に見合ったレベルの高校を探せばいいだけです。
この両者において、
後悔しやすいのが
「○○高校へ行きたい!」という人。
後悔しにくいのが
「○○学科へ行きたい!」という人です。
当然ですよね。
高校の名前なんかよりも
学ぶ学科の方が将来に直結しますから。
本当は医者になりたい人が、
工業科や商業科を選んではいけません。
ちゅうわけで、2年生で高校調べを行いましたが、
もう一度ざっくり学科のおさらいをしましょう。
【普通科】
大学への進学が一般的。
高校の途中で理系クラスと文系クラスに分かれる。
ちなみに、教師はとりたい免許によって理系・文系が異なるが、
大きく普通科。
〇理系クラス
理系科目(数学、理科)を得意とするクラス。
職業は、医者・研究者・設計者・技師・プログラマー・医療者など
になりやすい。
〇文系クラス
文系科目(国語、社会)を得意とするクラス。
職業は、司法系(弁護士など)・公務員・出版(マスコミ)・不動産など
になりやすい。
【専門科】
〇農業:農家や農家の法人(会社)など
〇園芸:植物を育てて販売。植物園などもある。
〇畜産:食品用の動物(牛、豚など)に関わる。
〇食品:スーパーや食品の工場など。
〇工業:機械に関わる仕事。化学系・電気系・情報系などに分かれる。
〇商業:事務や製造(企画や生産)、販売(セールスマン)など。
〇流通情報:物流(配達屋)など。
〇水産:漁師とか水族館とか。
〇家庭科:衣食にかかわる。総合・食物・服飾などに分かれる。
〇看護:医療系に関わる。(医者になるのは厳しい)
〇福祉:介護や保育、栄養士なども。
〇保育:保育園とか幼稚園。
〇理数:普通科の理系に類似。
〇英語:職業は多岐に渡り、進学も多い。英語を使ったビジネスに有利。業種によっては海外出張も。
〇体育:スポーツショップやジムなど、スポーツに関わるお仕事。
〇音楽:楽器屋とかプロなど音楽に関わるお仕事。
〇美術:美術館やアーティストなど美術に関わるお仕事。
などなど、これくらいにしておきましょうか。
もちろん、これだけではなく、
調理師に特化した調理科とかもありますが、
気になったものは自分で調べてみましょう。
では、【普通科】と【専門科】の
メリット(利点)、デメリット(欠点)についても
おさらいしておきましょう。
【普通科】のメリットは、
大学に進学しやすく、
医者や弁護士、教師といった
お堅い職業に就ける。
また、基礎学力が高くなるため、
どんな職業にも転身しやすいということです。
デメリットは、
専門的な知識・技能に欠けるため、
一般企業に就職する際には
専門科で学んだ人たちに劣る点ですね。
【専門科】のメリットは、
専門的な知識・技能があるため、
選ばなければ就職はできる。
デメリットは、
専門ではないことには弱いため、
他に転身しづらい、ということですね。
どちらがいいというものではありません。
自分の置かれた環境や将来を見据えて、
どちらが自分に合っているかを考えればいいのです。
大学は、全て専門の学部になりますので、
「今は本当にわからない」という人は
とりあえず普通科に行ってみて、
大学進学までに何の専門になるか考えるというのもあり。
「とにかく手に職つけばいい」という人は
後悔しなさそうな専門を考えて選ぶのもありです。
さて、だいたい決まってきたでしょうか?
「いいなぁ」と思うものがあればいいのですが。
とにかく、今は「どこの学科」に行きたいか、
「どこの高校」にしておくべきか、
真剣に考えて
「○○高校の○○学科」と答えられるようにしておきましょう。
ただし、これだけは覚えておきましょう。
普通科を選ぼうが、専門科を選ぼうが、
そしてどんな職業に就こうが、
人生の全てがそこで決まるわけではありません。
途中でやりたいことを見つけた時に、
人は自分の意志と努力で、
いつでも転身できます。
ちょっと遠回りになるかもしれませんが、
決して間違いではありません。
真面目にやってきたことは、
全部あなたの力となって活きてきますので、
胸を張りましょう!
4.県模試について
さて、お待ちかね県模試についてです。
県模試というのは、愛媛県特有のものですね。
本番の入試さながらに、
今まで習った全範囲のテストをしてくれます。
元塾講としてのアドバイスは、
必ずこの「県模試」を受験すること。
これは塾に行くか行かないか関係なく、
全ての受験生が必須です。
県模試には、希望した学校の判定が出ます。
判定は
・内心の予想点
・模試の得点
・希望した学校の人数(倍率)
によって割り出されます。
なので、どのくらいのレベルのやつらが、
どれくらいの人数受けるか予想することができますね。
それが、情報としては一番見やすく的確です。
その判定を見れば塾に行くかどうかを決める判断材料になるでしょう。
判定は「A・B・C・D・E」の5段階。
実際の表記と異なりますが、
私の体感から、
Aなら8割方安心できます。
Aで8割です!
Bなら6割方。(怖いですね~)
Cなら5割。(1/2ですか~。)
Dなら3割。(死ぬ気で努力すれば・・・)
Eなら1割以下。(学校を再検討しよう)
です。
私の体感というのは、
これまでのその子の努力と、
これからの努力の期待から書いています。
確か県模試の判定は
Dは4割で、Eは2割以下という表記だったと思いますが、
まずEが出た時点で戦意喪失してしまって、
その後あきらめて勉強できない人が多いので、
実際には1割以下というものですね。
そして、Aというのも必ずしもということではありません。
受験ということで皆頑張るわけですから、
安心してサボっていると、必ず判定は下がります。
Aを維持させるには、
「これまでしてきた勉強を継続させ」
かつ
「+αの努力を少し加える」です。
でないと、割と簡単にひっくり返りますよ。
それだけ皆必死になって勉強するのが受験ですから。
逆に必死になれば、大逆転もあるという話です。
もし悪い判定が出たときに、
例えばCで不安になって、塾に行くなら、
夏休みが始まる前がよろし。
夏休みが始まってからは少し遅い。
夏休みが終わったら遅い。
その後はどんどん合格から遠ざかると考えておいてください。
自分でしっかり勉強できていれば大丈夫ですが。
例えば、先生が最後にあげた英語600とかを
臨時休校の間に覚えきれていたら、
英語に関しては自分でしっかりできているといえますね。
さて、県模試はこのサイト。
2020年度の第2回は、7/5(日)!
HP申込は、6/23(火)!
今すぐ申し込みなさい!!
その日は「デートの約束が・・・」
なんて言ってる場合か!
どんなイベントよりも最優先事項です!!
自分のバースデイであったとしても受けなさい!
先ほど言った通り、
今年は各学校の倍率は本当に見えにくい年です。
塾講の観点から言わせれば、
極力レベルの高い学校は敬遠されることが考えられます。
よくできる奴らが学校のレベルを下げるということですね。
それもどれだけの人数がどれだけの幅でレベルを落とすかわかりません。
ある程度信頼できる数字も見ずに、
「ここなら大丈夫」は、何ら当てになりません。
しっかりと自分で調べてきなさい!
申し込みの際には、自分の内申点が必要になるので、
中1からの通知表の評価を調べて合計しときんさいね。
さて、
受験に対して改めて意識を持つことができたでしょうか?
先生は
君たちの成功を
心よりお祈り申し上げております。